外国人研修:8割の企業で、長時間労働や基準外賃金未払い
2008年09月14日
毎日新聞(2007年5月13日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070513k0000m040106000c.html
外国人研修:8割の企業で、長時間労働や基準外賃金未払い
全国47都道府県の労働局が05年、「外国人研修・技能実習制度」で来日した外国人労働者が働く866事業所を監督指導したところ、その8割にあたる694事業所で、長時間労働や基準外賃金の未払いなどの違反があったことが、毎日新聞の調査で分かった。開発途上国の人材育成を図る目的で政府が推進してきたこの制度を利用して来日している外国人は現在約16万人。研修、実習を名目にしながら、「格安の労働者」扱いをされている実態が浮かんだ。 制度上、研修は労働扱いではないため、実習生がいる事業所が指導対象になったが、研修生も同様の職場環境で働いているとみられる。 違反が最も多かったのは、非常用設備がなかったり、衛生状態が悪いなどの「労働安全衛生法違反」328件。次いで、1日8時間、1週間40時間を超える長時間労働の「労働基準法32条違反」326件。さらに、時間外・休日・深夜の割増賃金未払いの「労働基準法37条違反」270件、最低賃金を支払っていない「最低賃金法違反」65件などとなっている。違反は延べ1516件に上っていた。 鳥取県倉吉労基署は同年2月、中国人実習生12人を県の定める最低賃金(時給610円)を下回る285~476円で働かせていたなどとして、縫製会社2社と2社の経営者(51)を労基法、最低賃金法違反容疑で書類送検。広島県府中労基署は、05年の1年間に中国人実習生6人を含む19人の賃金と時間外賃金計約3700万円を支払わなかったとして06年9月、寝具製造会社と役員(70)を労基法違反容疑で書類送検した。 埼玉労働局も、時間外賃金を不当に低く支払っていた建設業者、食品製造工場などに対し、過去にさかのぼって支払うよう勧告するなど指導した。外国人労働者が労基署などに相談した件数は年々増え、05年は全国で約1万件に上っている。 ◇ 日本にいる外国人労働者は年々増加し、05年で推定約93万人。内訳は、日系ブラジル人など日系人関係約26万5600人、大学教授や芸術家、研究家など専門的・技術的分野約18万人、研修・技能実習生約16万人、留学生・就学生のアルバイト約13万人、不法残留約19万3700人などとなっている。 犯罪の温床といわれてきた不法残留が、過去最高だった93年5月の約29万8600人から年々減少する一方、研修・技能実習生が93年の約4万人から増加している。「不法就労」から正規入国に移行するよう、この制度を国策として推進してきた経緯がある。【外国人就労問題取材班】 ◇現実とのずれ、トラブルの要因に 「開発途上国の経済発展に寄与」という高尚な精神の下で行われている「外国人研修・技能実習制度」だが、労働者を受け入れている日本の中小企業や農家の目には、「安価な労働力」としか映っていないという根本的な問題がある。一方の研修生自身にとっても「研修」「実習」ではなく「賃金」が目的だ。そんな現実とのずれが、トラブルの要因となっている。 政府は90年、従来の企業研修制度を改正し、労働力不足の繊維業など中小企業、農業など個人事業主も、海外企業で働く研修生を受け入れられるようにした。企業の依頼で、送り出し機関が日本へ労働者を送る。93年には1年の研修の後に、2年間労働できる技能実習制度が新設された。 この制度を推進するために91年設立されたのが財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)。法務、外務、厚生労働、経済産業、国土交通の5省所管の公益法人で、同制度を利用する海外送り出し機関、日本の受け入れ機関を支援・助言し、研修・技能実習生の相談窓口にもなっている。 ところが、制度発足から10年以上を経過し、ほころびが目立ってきた。(1)「研修」は労働ではないため、「時間外労働」は認められていないのに、現実は横行している(2)研修手当、宿泊施設の確保などのコスト回収のために企業が長時間労働をさせている(3)企業の多くが不況業種で、最低賃金を下回る支払いになっている--など、これまで潜在化していた問題が、次々と表面化している。 特に、研修生の受け入れが約24%と最も多い繊維製品製造業は、過去5年度の倒産件数が103社負債総額376億3400万円(東京商工リサーチ調べ)と、不況に苦しんでおり、研修生にしわ寄せが行く状況だ。 制度の改善の必要性は、5省とも感じており、厚労省の研究会は「研修」を労働と認める制度変更案を盛り込んだ中間報告を出した。しかし、経産省は研修を維持する方針を崩さないなど対応が分かれている。付け焼き刃的対応ではなく、研修生、実習生を巡る職場環境から抜本的に改善する方策が必要な時期になっている。【外国人就労問題取材班】 ------------------------------ 毎日新聞(2007年5月13日)http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070513k0000m040107000c.html 外国人研修:過酷な労働に耐えきれず逃走 中国人女性 青森県三沢市の中国人技能実習生がファクスした手紙 1日13時間以上働き、残業手当は時給わずか350円--。「外国人研修・技能実習制度」を利用し、青森県三沢市の縫製会社で働いていた中国人女性3人が、過酷な労働と低賃金に耐えられず逃げ出した。構造不況の繊維業界で働く彼女たちは、今や「現代版女工哀史」とまで言われている。ここ数年、同様なトラブルが全国各地で相次いでいる。 「連日の長時間労働でとても疲れて休みます」。三沢市の縫製会社「堀内縫製」で働いていた中国人技能実習生、蒋凌雲さん(32)、金英さん(35)、楊娟さん(31)の3人は昨年11月13日早朝、社員寮を抜け出し、手紙を会社にファクス。支援団体に保護された。 04年7月、蒋さんは上海市、金さんと楊さんは同市の北にある江蘇省海門市を離れ、日本に向かった。 3人は約8カ月前、中国の送り出し機関「対外経済技術合作公司」と青森県内の縫製業者4社でつくる受け入れ団体「県南アパレル協同組合」が共催した企業面接会に出席。約20人の候補者から選ばれた。同公司などに払う日本語研修費や保証金などは約2万元(約30万円)。同地方のサラリーマンの年収約2~3年分だ。親族などからの借金でなんとか工面した。高い技術と報酬を約束されたはずの3人に家族も期待した。 だが、3人や家族が思い描いた「日本」はそこになかった。朝8時から深夜11時まで、ミシンやアイロン台に向かい続ける。1年目の研修手当は月6万円。制度上認められていない残業をしたが、手当は時給350円。同県の最低賃金約605円にも及ばない。2~3年目の実習生のときは、月給10万5800円になったものの、寮費、光熱費として3万円弱を差し引かれ、余裕はできなかった。 日本人の従業員と比べ、作業は遅く、仕上がりは見劣りした。会社の業績は上がらず、社長からは「君たちのせいだ」と責められた。楊さんは「中国人は奴隷としか思われていなかった」と言う。単純作業のストレスも重なり、金さんは体調を崩した。 帰国を控えた4月下旬、取材に応じた3人に「日本で身に着けたものが何かあったか」と問うた。3人は顔を見合わせ、首を横に振った。 ■ ■ 同社の堀内喜久三社長(63)は「『休みはいらない。中国で慣れているからどんどん残業したい』。そう言っていたのは彼女たち」と反論する。「残業代は3人と話し合って決め、3人が待遇の不満を訴えたことは一度もなかった」と言う。 東京・上野の洋服問屋を辞め、74年、三沢市内の実家近くに小さな工場を構えた。80年代後半は売り上げが伸びたが、90年代に入り、中国などアジア諸国との低価格競争で、経営が行き詰まった。「中国の工賃が安いので、日本の工賃も下げざるを得ない。県の最低賃金額が上がれば、家族の給料はほとんどなくなる」。 04年の負債は1000万円以上に膨らんだ。「この業界はもうだめ。でもなんとか借金だけは返したいと思った」。研修生制度の話を聞き、10人以上いたパートの日本人に退職してもらい、9人の研修・実習生を受け入れた。「なんとかがんばっていけるかも」と期待したが、結局、経営は好転しなかった。 県南アパレルに支払う管理費などの費用が1年目だけで年間170万円。中国の公司にも54万円。昨年11月には、蒋さんら3人の訴えを受けた十和田労基署が同社に是正勧告し、実習生時代の残業代と最低賃金の差額として、1人あたり約120万円を支払った。昨年、新たに200万円の赤字を出した。 堀内社長は取材に「切羽詰まって研修生を受け入れた。最低賃金以上を払うのなら、そもそも彼女たちを雇わなかった」と本音を吐露した。 ---------------------------------- 毎日新聞(2007年5月13日)http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20070513ddm002040146000c.html 解説:外国人研修 「理念」と「現実」ズレ、所管5省対応できず 外国人研修・技能実習制度 「開発途上国の経済発展に寄与」という高尚な精神の下で行われている「外国人研修・技能実習制度」だが、労働者を受け入れている日本の中小企業や農家の目には、「安価な労働力」としか映っていないという根本的な問題がある。一方の研修生自身にとっても「研修」「実習」ではなく「賃金」が目的だ。そんな現実とのずれが、トラブルの要因となっている。 政府は90年、従来の企業研修制度を改正し、労働力不足の繊維業など中小企業、農業など個人事業主も、海外企業で働く研修生を受け入れられるようにした。企業の依頼で、送り出し機関が日本へ労働者を送る。93年には1年の研修の後に、2年間労働できる技能実習制度が新設された。 この制度を推進するために91年設立されたのが財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)。法務、外務、厚生労働、経済産業、国土交通の5省所管の公益法人で、同制度を利用する海外送り出し機関、日本の受け入れ機関を支援・助言し、研修・技能実習生の相談窓口にもなっている。 ところが、制度発足から10年以上を経過し、ほころびが目立ってきた。(1)「研修」は労働ではないため、「時間外労働」は認められていないのに、横行している(2)研修手当、宿泊施設の確保などのコスト回収のために企業が長時間労働をさせている(3)企業の多くが不況業種で、最低賃金を下回る支払いになっている--など、潜在化していた問題が、次々と表面化している。特に、受け入れが約24%と最も多い繊維製品製造業は、過去5年度の倒産件数が103社、負債総額376億3400万円(東京商工リサーチ調べ)と不況に苦しんでおり、研修生にしわ寄せが行く状況だ。 制度の改善の必要性は、5省とも感じており、厚労省の研究会は「研修」を労働と認める制度変更案を盛り込んだ中間報告を出した。しかし経産省は研修維持方針を崩さないなど対応が分かれている。付け焼き刃的対応ではなく、研修生、実習生を巡る職場環境から抜本的に改善する方策が必要な時期になっている。【外国人就労問題取材班】 --------------------- 毎日新聞(2007年5月15日)http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070515k0000m040066000c.html 外国人研修制度:「維持」の経産VS「廃止」の厚労が対立 外国人研修・技能実習制度のあり方を検討してきた経済産業省の同制度研究会(座長・依光正哲埼玉工業大教授)は14日、研修制度を維持させ、最低賃金を払わないなど悪質な企業の排除と罰則強化を盛り込んだ報告書をまとめた。厚生労働省の研究会は11日、研修制度の廃止を打ち出したばかりで、両省の思惑の違いが鮮明になった。 「研修」であり「労働」ではないとして、労働関係法令が適用されない研修制度について、厚労省案は「法的保護を図るため、研修(1年)と技能実習(2年)を統合して3年間の実習とする」としていた。 しかし、経産省案は、(1)企業が日本語研修を行ったり、研修生に安く住宅を提供する意欲がなくなる(2)労働者との区別が困難になり、その結果、単純労働者受け入れや移民政策の議論に発展する--などの理由から研修を維持するとした。 労働局を抱え、法的問題をクリアにしたい厚労省と、中小企業を支える労働力として一定数を確保したい経産省との立場の違いが背景にあるとみられる。 両省案とも、最長3年の同制度を5年に伸ばすことを提案しており、この点は一致している。しかし、5年間の受け入れを認めると、労働者の人権問題から家族の呼び寄せなど新たな課題も出てくる。このため、入国管理を担当する法務省や外務省の中には、懸念する声もある。 この日の経産省案では、「悪質な受け入れ機関を排除」「入管で不正行為を認定された企業・団体の受け入れ停止期間の延長(3年以上から5年以上)」など、企業に対する規制強化を盛り込んだ。3年終了後に、再度2年実習することを可能にし、5年を経て特に優秀な実習生には、就労ビザを与えることも検討していくことにした。 -------------------- 毎日新聞(2007年5月14日)http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070514k0000m040144000c.html 外国人研修制度:229機関が通帳取り上げなどの不正 外国人研修・技能実習制度で、法務省入国管理局が昨年に不正行為を認定した受け入れ団体・企業が、過去最高の229機関に上ったことが分かった。全国の労働局の監督指導では、賃金未払いなどの違反が8割に上っていたが、外国人労働者を多く働かせるための「名義貸し」など入管への届け出違反、パスポートの取り上げなど人権侵害も明らかになった。 同制度を利用しているのは、約1200団体、約1万8000企業。全国各地の入国管理局に寄せられた情報などに基づき、立ち入りなどを行って実態を確認した。不正行為と認定すると、研修生の受け入れが最低3年できない。悪質な場合は、警察当局と合同で逮捕する場合もある。 法務省によると、不正行為は、03年は92機関だったが、04年に210機関に倍増。05年は180機関とやや減少したものの、昨年は再び増加に転じ、過去最高になった。 不正行為で多かったのは、▽入管に届けた企業以外で働かせていた「名義貸し」=74機関▽研修時間以外の残業=69機関▽研修計画とは異なる労働内容=46機関▽入管への虚偽文書作成・提出=43機関▽割増賃金を払わないなど労働関係法規違反=37機関▽不法就労者の雇用=31機関▽入管に届けた契約と、実際の賃金が違うなど労働者との二重契約=20機関--など。 縫製会社経営者が、自社の日本人従業員3人を個人事業主に仕立て、それぞれが受け入れ企業として研修生を受け入れたり、受け入れ企業以外の事業所の名義を借りて研修させたりしていた。過去に入国した研修生のOBは、再び研修生になることはできないが、他人名義の旅券を使って入国させ、同じ企業で作業させていた例があった。 さらに、4企業はパスポートや預金通帳を強制的に保管するなどの人権侵害を認定された。研修生の逃走防止を目的としているとみられる。 弁当製造会社が、研修手当の振込口座の預金通帳を、研修生の同意のないまま保管し、3カ月に1回しか入金状況を確認させていなかったり、縫製業者が業務量が少ない時期に休日扱いにし、賃金を差し引くなどもあった。 入管法違反の摘発例としては、愛知県稲沢市の自動車部品工場が不法残留の外国人を雇用して社長が逮捕された。北海道美瑛町商工会は中国人研修生10人に時間外労働をさせたとして、札幌入管に研修生受け入れ停止処分にされた。研修先から逃げたベトナム人3人を雇用していた愛知県西尾市の自動車部品工場役員も逮捕された。【外国人就労問題取材班】 ◇逃走防止狙い「預かり」強要 外国人研修・技能実習制度で来日した外国人労働者に対して、パスポートや預金通帳、携帯電話などを取り上げる人権侵害が多発している。制度を支援している「国際研修協力機構」(JITCO)は、これらの行為をやめるよう指導しているが、研修生の逃走防止に傘下企業に指示している受け入れ団体もあり、トラブルに発展しているケースもある。 和歌山県日置川町(現・白浜町)の縫製会社で働いていた技能実習生の中国人女性10人が05年6月、賃金未払い分など約3600万円の支払いを求めて和歌山地裁に損害賠償訴訟を起こした。10人は「逃走防止にパスポートを取り上げられた」と訴えている。 しかし、この会社の社長は、彼女たちが記名したパスポートの「預り依頼書」を示し「なくしたら困るから預かっただけ」と反論している。 毎日新聞が入手した、中国送り出し機関と実習生たちの間で交わされた「渡日研修(実習)協議書」には「在日期間は携帯電話を購入してはならない」「他の研修生と団結し、もめごとを起こしてはならない」など受け入れ企業に有利な項目が並んでいる。 3月末、愛知県豊田市の自動車シート縫製会社を相手取り、賃金未払い分総額約6900万円の損害賠償を求めた民事裁判を起こしたベトナム人女性らも「入国直後、会社にパスポートを取り上げられた」と記者会見で訴えた。 徳島県中部の製造業で働いていた中国人実習生が04年11月、賃金や労働条件が悪いと鳴門労基署に申し入れた際も、(1)受け入れ団体にパスポートと印鑑を預けさせられた(2)「逃走防止」名目で3万円を強制的に預けさせられた--などと苦情を申し立てていた。 JITCOは、受け入れ企業を巡回し、パスポートなどを保管している企業に対しては、「本人の希望で預かる場合は、保管依頼書・預かり書を取り交わすように」と指導している。しかし、来日の条件として送り出し機関と結んだ契約や、雇用の条件として受け入れ企業と結んだ契約などに「パスポートの預かり」が明記してある例が多くあり、研修生は強く苦情を言えないのが実態だ。 携帯電話を禁止している企業も少なくない。「外部の外国人と連絡して逃走する恐れがある」「賃金など待遇のいいところに移ろうとする可能性がある」などを理由にしている。千葉県内の受け入れ農家は「受け入れ団体のところに研修生を迎えに行ったら、パスポートと印鑑の入った袋を渡された」と話し、恒常的に保管が行われている実態を証言した。【外国人就労問題取材班】 ------------------------ 毎日新聞(2007年5月15日) <外国人研修>長勢法相、短期就労制度創設を柱に独自私案 廃止か維持かを巡って厚生労働省と経済産業省が対立している外国人研修・技能実習制度について、長勢甚遠法相は15日、単純労働を事実上認める短期外国人就労制度の創設を柱とした私案を明らかにした。3年間の就労を認め、企業との橋渡しをする受け入れ団体の許可制度を導入する。近く、入国管理局にこの案の検討を指示する。 私案では、(1)受け入れ団体は許可制にして受け入れ枠の範囲内で就労者を募集し、企業に紹介する(2)就労期間は3年で、再就労は認めない(3)低賃金で働かせる不正が横行している技能実習制度は廃止するが、日本語を教えるなどの研修制度は存続させて内容を見直す――などとしている。 旧労働省出身の長勢法相は「ずっとこの問題に取り組んできた私個人の考え。(入管に)従ってもらう必要はない」とした上で、▽受け入れの目的を現行の「技能移転による国際貢献」に限定せず、「国内で必要な労働力確保」に転換すべきだ▽劣悪、低賃金での受け入れは認めない▽受け入れ数が国内の雇用に悪影響のないものにする――などの考え方を示した。 この問題で、厚労省案は、労働関係法令が適用されない研修制度を廃止し、実習制度に一本化することを求めており、経産省案は「単純労働者受け入れや移民政策の議論に発展しかねない」として研修制度の維持を提唱している。法務省案はまとまっていない。【坂本高志】
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070513k0000m040106000c.html
外国人研修:8割の企業で、長時間労働や基準外賃金未払い
全国47都道府県の労働局が05年、「外国人研修・技能実習制度」で来日した外国人労働者が働く866事業所を監督指導したところ、その8割にあたる694事業所で、長時間労働や基準外賃金の未払いなどの違反があったことが、毎日新聞の調査で分かった。開発途上国の人材育成を図る目的で政府が推進してきたこの制度を利用して来日している外国人は現在約16万人。研修、実習を名目にしながら、「格安の労働者」扱いをされている実態が浮かんだ。 制度上、研修は労働扱いではないため、実習生がいる事業所が指導対象になったが、研修生も同様の職場環境で働いているとみられる。 違反が最も多かったのは、非常用設備がなかったり、衛生状態が悪いなどの「労働安全衛生法違反」328件。次いで、1日8時間、1週間40時間を超える長時間労働の「労働基準法32条違反」326件。さらに、時間外・休日・深夜の割増賃金未払いの「労働基準法37条違反」270件、最低賃金を支払っていない「最低賃金法違反」65件などとなっている。違反は延べ1516件に上っていた。 鳥取県倉吉労基署は同年2月、中国人実習生12人を県の定める最低賃金(時給610円)を下回る285~476円で働かせていたなどとして、縫製会社2社と2社の経営者(51)を労基法、最低賃金法違反容疑で書類送検。広島県府中労基署は、05年の1年間に中国人実習生6人を含む19人の賃金と時間外賃金計約3700万円を支払わなかったとして06年9月、寝具製造会社と役員(70)を労基法違反容疑で書類送検した。 埼玉労働局も、時間外賃金を不当に低く支払っていた建設業者、食品製造工場などに対し、過去にさかのぼって支払うよう勧告するなど指導した。外国人労働者が労基署などに相談した件数は年々増え、05年は全国で約1万件に上っている。 ◇ 日本にいる外国人労働者は年々増加し、05年で推定約93万人。内訳は、日系ブラジル人など日系人関係約26万5600人、大学教授や芸術家、研究家など専門的・技術的分野約18万人、研修・技能実習生約16万人、留学生・就学生のアルバイト約13万人、不法残留約19万3700人などとなっている。 犯罪の温床といわれてきた不法残留が、過去最高だった93年5月の約29万8600人から年々減少する一方、研修・技能実習生が93年の約4万人から増加している。「不法就労」から正規入国に移行するよう、この制度を国策として推進してきた経緯がある。【外国人就労問題取材班】 ◇現実とのずれ、トラブルの要因に 「開発途上国の経済発展に寄与」という高尚な精神の下で行われている「外国人研修・技能実習制度」だが、労働者を受け入れている日本の中小企業や農家の目には、「安価な労働力」としか映っていないという根本的な問題がある。一方の研修生自身にとっても「研修」「実習」ではなく「賃金」が目的だ。そんな現実とのずれが、トラブルの要因となっている。 政府は90年、従来の企業研修制度を改正し、労働力不足の繊維業など中小企業、農業など個人事業主も、海外企業で働く研修生を受け入れられるようにした。企業の依頼で、送り出し機関が日本へ労働者を送る。93年には1年の研修の後に、2年間労働できる技能実習制度が新設された。 この制度を推進するために91年設立されたのが財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)。法務、外務、厚生労働、経済産業、国土交通の5省所管の公益法人で、同制度を利用する海外送り出し機関、日本の受け入れ機関を支援・助言し、研修・技能実習生の相談窓口にもなっている。 ところが、制度発足から10年以上を経過し、ほころびが目立ってきた。(1)「研修」は労働ではないため、「時間外労働」は認められていないのに、現実は横行している(2)研修手当、宿泊施設の確保などのコスト回収のために企業が長時間労働をさせている(3)企業の多くが不況業種で、最低賃金を下回る支払いになっている--など、これまで潜在化していた問題が、次々と表面化している。 特に、研修生の受け入れが約24%と最も多い繊維製品製造業は、過去5年度の倒産件数が103社負債総額376億3400万円(東京商工リサーチ調べ)と、不況に苦しんでおり、研修生にしわ寄せが行く状況だ。 制度の改善の必要性は、5省とも感じており、厚労省の研究会は「研修」を労働と認める制度変更案を盛り込んだ中間報告を出した。しかし、経産省は研修を維持する方針を崩さないなど対応が分かれている。付け焼き刃的対応ではなく、研修生、実習生を巡る職場環境から抜本的に改善する方策が必要な時期になっている。【外国人就労問題取材班】 ------------------------------ 毎日新聞(2007年5月13日)http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070513k0000m040107000c.html 外国人研修:過酷な労働に耐えきれず逃走 中国人女性 青森県三沢市の中国人技能実習生がファクスした手紙 1日13時間以上働き、残業手当は時給わずか350円--。「外国人研修・技能実習制度」を利用し、青森県三沢市の縫製会社で働いていた中国人女性3人が、過酷な労働と低賃金に耐えられず逃げ出した。構造不況の繊維業界で働く彼女たちは、今や「現代版女工哀史」とまで言われている。ここ数年、同様なトラブルが全国各地で相次いでいる。 「連日の長時間労働でとても疲れて休みます」。三沢市の縫製会社「堀内縫製」で働いていた中国人技能実習生、蒋凌雲さん(32)、金英さん(35)、楊娟さん(31)の3人は昨年11月13日早朝、社員寮を抜け出し、手紙を会社にファクス。支援団体に保護された。 04年7月、蒋さんは上海市、金さんと楊さんは同市の北にある江蘇省海門市を離れ、日本に向かった。 3人は約8カ月前、中国の送り出し機関「対外経済技術合作公司」と青森県内の縫製業者4社でつくる受け入れ団体「県南アパレル協同組合」が共催した企業面接会に出席。約20人の候補者から選ばれた。同公司などに払う日本語研修費や保証金などは約2万元(約30万円)。同地方のサラリーマンの年収約2~3年分だ。親族などからの借金でなんとか工面した。高い技術と報酬を約束されたはずの3人に家族も期待した。 だが、3人や家族が思い描いた「日本」はそこになかった。朝8時から深夜11時まで、ミシンやアイロン台に向かい続ける。1年目の研修手当は月6万円。制度上認められていない残業をしたが、手当は時給350円。同県の最低賃金約605円にも及ばない。2~3年目の実習生のときは、月給10万5800円になったものの、寮費、光熱費として3万円弱を差し引かれ、余裕はできなかった。 日本人の従業員と比べ、作業は遅く、仕上がりは見劣りした。会社の業績は上がらず、社長からは「君たちのせいだ」と責められた。楊さんは「中国人は奴隷としか思われていなかった」と言う。単純作業のストレスも重なり、金さんは体調を崩した。 帰国を控えた4月下旬、取材に応じた3人に「日本で身に着けたものが何かあったか」と問うた。3人は顔を見合わせ、首を横に振った。 ■ ■ 同社の堀内喜久三社長(63)は「『休みはいらない。中国で慣れているからどんどん残業したい』。そう言っていたのは彼女たち」と反論する。「残業代は3人と話し合って決め、3人が待遇の不満を訴えたことは一度もなかった」と言う。 東京・上野の洋服問屋を辞め、74年、三沢市内の実家近くに小さな工場を構えた。80年代後半は売り上げが伸びたが、90年代に入り、中国などアジア諸国との低価格競争で、経営が行き詰まった。「中国の工賃が安いので、日本の工賃も下げざるを得ない。県の最低賃金額が上がれば、家族の給料はほとんどなくなる」。 04年の負債は1000万円以上に膨らんだ。「この業界はもうだめ。でもなんとか借金だけは返したいと思った」。研修生制度の話を聞き、10人以上いたパートの日本人に退職してもらい、9人の研修・実習生を受け入れた。「なんとかがんばっていけるかも」と期待したが、結局、経営は好転しなかった。 県南アパレルに支払う管理費などの費用が1年目だけで年間170万円。中国の公司にも54万円。昨年11月には、蒋さんら3人の訴えを受けた十和田労基署が同社に是正勧告し、実習生時代の残業代と最低賃金の差額として、1人あたり約120万円を支払った。昨年、新たに200万円の赤字を出した。 堀内社長は取材に「切羽詰まって研修生を受け入れた。最低賃金以上を払うのなら、そもそも彼女たちを雇わなかった」と本音を吐露した。 ---------------------------------- 毎日新聞(2007年5月13日)http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20070513ddm002040146000c.html 解説:外国人研修 「理念」と「現実」ズレ、所管5省対応できず 外国人研修・技能実習制度 「開発途上国の経済発展に寄与」という高尚な精神の下で行われている「外国人研修・技能実習制度」だが、労働者を受け入れている日本の中小企業や農家の目には、「安価な労働力」としか映っていないという根本的な問題がある。一方の研修生自身にとっても「研修」「実習」ではなく「賃金」が目的だ。そんな現実とのずれが、トラブルの要因となっている。 政府は90年、従来の企業研修制度を改正し、労働力不足の繊維業など中小企業、農業など個人事業主も、海外企業で働く研修生を受け入れられるようにした。企業の依頼で、送り出し機関が日本へ労働者を送る。93年には1年の研修の後に、2年間労働できる技能実習制度が新設された。 この制度を推進するために91年設立されたのが財団法人「国際研修協力機構」(JITCO)。法務、外務、厚生労働、経済産業、国土交通の5省所管の公益法人で、同制度を利用する海外送り出し機関、日本の受け入れ機関を支援・助言し、研修・技能実習生の相談窓口にもなっている。 ところが、制度発足から10年以上を経過し、ほころびが目立ってきた。(1)「研修」は労働ではないため、「時間外労働」は認められていないのに、横行している(2)研修手当、宿泊施設の確保などのコスト回収のために企業が長時間労働をさせている(3)企業の多くが不況業種で、最低賃金を下回る支払いになっている--など、潜在化していた問題が、次々と表面化している。特に、受け入れが約24%と最も多い繊維製品製造業は、過去5年度の倒産件数が103社、負債総額376億3400万円(東京商工リサーチ調べ)と不況に苦しんでおり、研修生にしわ寄せが行く状況だ。 制度の改善の必要性は、5省とも感じており、厚労省の研究会は「研修」を労働と認める制度変更案を盛り込んだ中間報告を出した。しかし経産省は研修維持方針を崩さないなど対応が分かれている。付け焼き刃的対応ではなく、研修生、実習生を巡る職場環境から抜本的に改善する方策が必要な時期になっている。【外国人就労問題取材班】 --------------------- 毎日新聞(2007年5月15日)http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070515k0000m040066000c.html 外国人研修制度:「維持」の経産VS「廃止」の厚労が対立 外国人研修・技能実習制度のあり方を検討してきた経済産業省の同制度研究会(座長・依光正哲埼玉工業大教授)は14日、研修制度を維持させ、最低賃金を払わないなど悪質な企業の排除と罰則強化を盛り込んだ報告書をまとめた。厚生労働省の研究会は11日、研修制度の廃止を打ち出したばかりで、両省の思惑の違いが鮮明になった。 「研修」であり「労働」ではないとして、労働関係法令が適用されない研修制度について、厚労省案は「法的保護を図るため、研修(1年)と技能実習(2年)を統合して3年間の実習とする」としていた。 しかし、経産省案は、(1)企業が日本語研修を行ったり、研修生に安く住宅を提供する意欲がなくなる(2)労働者との区別が困難になり、その結果、単純労働者受け入れや移民政策の議論に発展する--などの理由から研修を維持するとした。 労働局を抱え、法的問題をクリアにしたい厚労省と、中小企業を支える労働力として一定数を確保したい経産省との立場の違いが背景にあるとみられる。 両省案とも、最長3年の同制度を5年に伸ばすことを提案しており、この点は一致している。しかし、5年間の受け入れを認めると、労働者の人権問題から家族の呼び寄せなど新たな課題も出てくる。このため、入国管理を担当する法務省や外務省の中には、懸念する声もある。 この日の経産省案では、「悪質な受け入れ機関を排除」「入管で不正行為を認定された企業・団体の受け入れ停止期間の延長(3年以上から5年以上)」など、企業に対する規制強化を盛り込んだ。3年終了後に、再度2年実習することを可能にし、5年を経て特に優秀な実習生には、就労ビザを与えることも検討していくことにした。 -------------------- 毎日新聞(2007年5月14日)http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070514k0000m040144000c.html 外国人研修制度:229機関が通帳取り上げなどの不正 外国人研修・技能実習制度で、法務省入国管理局が昨年に不正行為を認定した受け入れ団体・企業が、過去最高の229機関に上ったことが分かった。全国の労働局の監督指導では、賃金未払いなどの違反が8割に上っていたが、外国人労働者を多く働かせるための「名義貸し」など入管への届け出違反、パスポートの取り上げなど人権侵害も明らかになった。 同制度を利用しているのは、約1200団体、約1万8000企業。全国各地の入国管理局に寄せられた情報などに基づき、立ち入りなどを行って実態を確認した。不正行為と認定すると、研修生の受け入れが最低3年できない。悪質な場合は、警察当局と合同で逮捕する場合もある。 法務省によると、不正行為は、03年は92機関だったが、04年に210機関に倍増。05年は180機関とやや減少したものの、昨年は再び増加に転じ、過去最高になった。 不正行為で多かったのは、▽入管に届けた企業以外で働かせていた「名義貸し」=74機関▽研修時間以外の残業=69機関▽研修計画とは異なる労働内容=46機関▽入管への虚偽文書作成・提出=43機関▽割増賃金を払わないなど労働関係法規違反=37機関▽不法就労者の雇用=31機関▽入管に届けた契約と、実際の賃金が違うなど労働者との二重契約=20機関--など。 縫製会社経営者が、自社の日本人従業員3人を個人事業主に仕立て、それぞれが受け入れ企業として研修生を受け入れたり、受け入れ企業以外の事業所の名義を借りて研修させたりしていた。過去に入国した研修生のOBは、再び研修生になることはできないが、他人名義の旅券を使って入国させ、同じ企業で作業させていた例があった。 さらに、4企業はパスポートや預金通帳を強制的に保管するなどの人権侵害を認定された。研修生の逃走防止を目的としているとみられる。 弁当製造会社が、研修手当の振込口座の預金通帳を、研修生の同意のないまま保管し、3カ月に1回しか入金状況を確認させていなかったり、縫製業者が業務量が少ない時期に休日扱いにし、賃金を差し引くなどもあった。 入管法違反の摘発例としては、愛知県稲沢市の自動車部品工場が不法残留の外国人を雇用して社長が逮捕された。北海道美瑛町商工会は中国人研修生10人に時間外労働をさせたとして、札幌入管に研修生受け入れ停止処分にされた。研修先から逃げたベトナム人3人を雇用していた愛知県西尾市の自動車部品工場役員も逮捕された。【外国人就労問題取材班】 ◇逃走防止狙い「預かり」強要 外国人研修・技能実習制度で来日した外国人労働者に対して、パスポートや預金通帳、携帯電話などを取り上げる人権侵害が多発している。制度を支援している「国際研修協力機構」(JITCO)は、これらの行為をやめるよう指導しているが、研修生の逃走防止に傘下企業に指示している受け入れ団体もあり、トラブルに発展しているケースもある。 和歌山県日置川町(現・白浜町)の縫製会社で働いていた技能実習生の中国人女性10人が05年6月、賃金未払い分など約3600万円の支払いを求めて和歌山地裁に損害賠償訴訟を起こした。10人は「逃走防止にパスポートを取り上げられた」と訴えている。 しかし、この会社の社長は、彼女たちが記名したパスポートの「預り依頼書」を示し「なくしたら困るから預かっただけ」と反論している。 毎日新聞が入手した、中国送り出し機関と実習生たちの間で交わされた「渡日研修(実習)協議書」には「在日期間は携帯電話を購入してはならない」「他の研修生と団結し、もめごとを起こしてはならない」など受け入れ企業に有利な項目が並んでいる。 3月末、愛知県豊田市の自動車シート縫製会社を相手取り、賃金未払い分総額約6900万円の損害賠償を求めた民事裁判を起こしたベトナム人女性らも「入国直後、会社にパスポートを取り上げられた」と記者会見で訴えた。 徳島県中部の製造業で働いていた中国人実習生が04年11月、賃金や労働条件が悪いと鳴門労基署に申し入れた際も、(1)受け入れ団体にパスポートと印鑑を預けさせられた(2)「逃走防止」名目で3万円を強制的に預けさせられた--などと苦情を申し立てていた。 JITCOは、受け入れ企業を巡回し、パスポートなどを保管している企業に対しては、「本人の希望で預かる場合は、保管依頼書・預かり書を取り交わすように」と指導している。しかし、来日の条件として送り出し機関と結んだ契約や、雇用の条件として受け入れ企業と結んだ契約などに「パスポートの預かり」が明記してある例が多くあり、研修生は強く苦情を言えないのが実態だ。 携帯電話を禁止している企業も少なくない。「外部の外国人と連絡して逃走する恐れがある」「賃金など待遇のいいところに移ろうとする可能性がある」などを理由にしている。千葉県内の受け入れ農家は「受け入れ団体のところに研修生を迎えに行ったら、パスポートと印鑑の入った袋を渡された」と話し、恒常的に保管が行われている実態を証言した。【外国人就労問題取材班】 ------------------------ 毎日新聞(2007年5月15日) <外国人研修>長勢法相、短期就労制度創設を柱に独自私案 廃止か維持かを巡って厚生労働省と経済産業省が対立している外国人研修・技能実習制度について、長勢甚遠法相は15日、単純労働を事実上認める短期外国人就労制度の創設を柱とした私案を明らかにした。3年間の就労を認め、企業との橋渡しをする受け入れ団体の許可制度を導入する。近く、入国管理局にこの案の検討を指示する。 私案では、(1)受け入れ団体は許可制にして受け入れ枠の範囲内で就労者を募集し、企業に紹介する(2)就労期間は3年で、再就労は認めない(3)低賃金で働かせる不正が横行している技能実習制度は廃止するが、日本語を教えるなどの研修制度は存続させて内容を見直す――などとしている。 旧労働省出身の長勢法相は「ずっとこの問題に取り組んできた私個人の考え。(入管に)従ってもらう必要はない」とした上で、▽受け入れの目的を現行の「技能移転による国際貢献」に限定せず、「国内で必要な労働力確保」に転換すべきだ▽劣悪、低賃金での受け入れは認めない▽受け入れ数が国内の雇用に悪影響のないものにする――などの考え方を示した。 この問題で、厚労省案は、労働関係法令が適用されない研修制度を廃止し、実習制度に一本化することを求めており、経産省案は「単純労働者受け入れや移民政策の議論に発展しかねない」として研修制度の維持を提唱している。法務省案はまとまっていない。【坂本高志】
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Posted by sirube at 2008年09月15日 00:12

